【お父さ~ん】せっかくのチャンスを・・・

こんにちは まめまめ です

私の祖母が亡くなって、丸一年が過ぎました

92歳という大往生で死因も老衰・お悔やみに訪れる方は口を揃えて「幸せな人生でしたね」と仰ってくださいました・孫の私も、本当にそうだと思います

さて、そんな祖母が遺した『モノ』は、家でした  東京23区内に、土地約35坪に平屋が建っています・築年数は相当古く70年は経っていますが、改修やリフォームを施してあるので住めます

さて、お彼岸ということで実家に赴いたときのこと  実家の電話が鳴ったので出ましたら「あの~◯◯の△丁目にある平屋って、借りれますでしょうか?」という問い合わせ

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その時父親は席を外していたので、そのまま話を聞いてみると「今の借家は二階建てで、歳をとった一人暮らしだと何かと大変なんです・・・平屋に引越したいと考えているんです」と仰る

その方の知り合いが”△丁目に平屋があって、どうやら空き家らしいよ”と教えてくれたそうだ・・・祖母が長く住んでいたから、ご近所の方が長男であるウチの電話番号を知っていたという次第

私は 「おぉ?!コレであの家を賃貸に出せるんだね!家賃収入が入って老後も安泰だね(゚∀゚) !」 と父親に話すと

「う~ん・・・」と浮かない表情

それまでも、祖母の家をそのままにしておくのはもったいないと、誰かに貸すとか更地にして駐車場にするとか、或いはアパートに建て直すのはどうかなど、土地の有効活用を促していました

ですがいつもきまってアクションは起こさず、あの家はあのままになっています(祖母の死後私の父が相続した)

古い古い下町の家です・・・玄関ドアは引き戸で、ちょっとした土間があります・間取りは今風でいうところの2LDKです

小さな庭にはいちぢくと柿の木があって、ちゃんと実がなります・勝手口から出た裏庭には、井戸もあります・・・さすがに使えませんが、味があっていいものです

身内の私が言うのもナンですが、家の使い勝手はいいと思います・・・下町で、交通は不便だけど(駅までバス20分)

借りたいって人がいるなら、貸してもいいじゃ~んって思いますが・・・そこは長男である父親的には複雑な心境のようです・ちなみに父親には妹がいますが、遠方に嫁いでいるのであの家には興味関心もナシ

父親が生まれた、いわば生家だからなのかなぁ・・・昔は家に産婆さんが来て、赤ん坊を取り上げてくれたという時代・生まれてから結婚するまでず~っと暮らしてきた、思い出の家なんですよね

そんなわけで、平屋をつぶして駐車場になんてのは以ての外なワケです

ならば自分で住めば?とも提案しますが、まぁ今住んでいる自宅もあるわけで・・・

祖母が亡くなった時も、相当なショックだった模様でした・ワタシ、父親が泣いたのを初めて見たくらい、普段は言葉通り厳格な父親なので・・・たとえ大往生だろうが、老衰だろうが、父親の悲しみは大きかったのも理解できます

と、いうことで・・・

「あの家は、お父さんが死ぬまでいじれないわね」という結論に

あ~あ、せっかくのチャンスだったのにねぇ・・・あんなに古くて交通の便が悪い家なのに、借りてくれるって人が現れたというのに・・・なんだかなぁ

家っていうのは、他人が思うほどドライなものではなくて、所有者の人生や思い出が、たくさんたくさん詰まっている場所なんですね・・・